2012年2月12日日曜日

宮本武蔵と北斗七星

作品の稽古前に、江戸時代の星図を見てました。




北極星 ポラリスは、
古く日本では「一つ星」と呼ばれていました。
そりゃ、そうだ!

その北極星から少し離れて、かの友人有名な北斗七星があります。
ひしゃく(斗)の形に並ぶ七つの星。
古来、「七つ星」とか「四三星」(しそうのほし)、
また、「四三の剣」(しそうのけん)とも呼ばれていました!

ー 剣なんだ!! ー
聖徳太子が持っていたという「七星剣」のことを思い出しますね。

四天王寺で父と見たことがあります!
直刀で北斗七星が彫り込まれている国宝です。
さて、古代人は、この北斗七星の柄の先っぽにあるエータ星を
「剣先星」と呼び、剣先の方向で時刻を考えていた! らしい…。
すごい!!!
天の時計ですね。

それと聞いて、星座の本を開いてみました!
北斗七星は北極星のまわりを反時計回りに、
一日に約一回転します。
ひしゃくの水を汲む方側が、いつも北極星の方を向いています。

地球は約23時間56分で自転するので、空の同じ位置に北斗七星が見
える時刻は1日に4分ずつ早くなっていきます。
そのため、毎晩同じ時刻に北斗七星を見ると、
一ヶ月後では約30度、半年後では180度も回転し
秋に見る北斗七星は北西の低空に水を汲むように見えるのです。

ふむふむ。そうだ、そうだ!
星検以降、ちょっとわかってきた私。




それに、一回転が360度だから、360度÷約24h=約15度 。
だから、その日、1時間に約15度づつの振り幅で、
北斗七星のしっぽが動くわけです。

それで、
子の刻=0:00
丑の刻=2:00
寅の刻=4:00 などと空で時間を読み解けたそうです!
北斗七星の剣先で、時間が測る…


天の時計かぁ。
素晴らしい〜っ、古き日本人!
時計で言えば、北極星は針の中心軸で、北斗七星は針先なわけです。
下記HP に、北斗七星の廻り方が載っていました!
ご覧になってみてください。

http://homepage3.nifty.com/hosimi/phot65.htm


自分たちの空は
北極星を中心として廻っている。
つまり、北極星は「不動」なわけです。
「七つの星=剣」という針を動かす時計の中心に、
「不動なる北極星」がある…ということです。




「五輪書」序文、口語訳にこうあります。

ぐらつかないということは、物事に心が留まらないことである。
物を一目見て、その心を止めないことを不動というのである。
なぜならば、物に心が止まってしまうと、いろいろの分別心が
胸に湧き出て、胸の内でいろいろと動くからである。
敵の太刀に心を置けば、敵の太刀に心を取られるものである。
敵を切ろうと思うところに心を置けば、
敵を切ろうと思うところに心を取られるものである。




宮本武蔵も、
この七つ星を見上げただろうな…って、思います。

不動とは、留まり居ついて物に心を置く ことではなくて。
北極星が「七つ星/北斗七星」の剣を構えるような姿が
「不動」ってことなのかな。

北極星になる…不動で中心になる…。
やはり、天帝、神様ですね。
でも、理想は高い方がいいです!





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